富士フイルムのX-T4に、XF35mm F1.4 Rを付けて使ってきました。よく「神レンズ」と呼ばれるレンズですが、私もそのとおりだと思っています。印象的な写真は、だいたいこのレンズで撮ったものです。Xマウントのレンズはたくさん持っていましたが、このレンズだけは今も手放せません。
この記事では、山梨県北杜市のハイジの村で撮った作例を、F1.4・F2.8・F4・F5.6・F8の絞りごとに紹介しながら、使ってわかった良いところと割り切りポイントを書きます。新しいXF33mm F1.4やXF35mm F2との違いもまとめました。
※2026年11月3日時点の情報です。作例はすべてX-T4で撮り、Lightroomで明るさと色味を軽く調整しています。
先に結論:写真を楽しむなら今も選ぶ価値がある。動画も撮るなら別のレンズ
| 内容 | |
|---|---|
| 良かったこと | ボケがきれい/発色がいい/約187gで小さい/AFが遅いと感じたことはない |
| 割り切りポイント | ピントを合わせるときに少し「ギコギコ」と音が鳴る(動画では音が入るかもしれない)/防塵・防滴ではない |
| 向いている人 | 写真が中心で、ボケや色を楽しみたい人 |
| 向いていない人 | 動画もよく撮る人。雨の日も気にせず使いたい人 |
2012年に出た古いレンズなので、新しいレンズのように静かではありません。私は写真専用にして、オールドレンズのような感覚で楽しんでいました。
XF35mm F1.4 Rの主なスペック
| 項目 | XF35mm F1.4 R |
|---|---|
| 焦点距離 | 35mm(35mm判換算 53mm相当) |
| レンズ構成 | 6群8枚(非球面レンズ1枚) |
| 絞り羽根 | 7枚(円形絞り) |
| 最短撮影距離 | 0.28m(マクロ) |
| 最大撮影倍率 | 0.17倍 |
| フィルター径 | 52mm |
| 大きさ・重さ | 約65.0×50.4mm・約187g |
| 発売 | 2012年 |
仕様は富士フイルムの公式ページによるものです。
作例:F1.4からF8まで
2026年6月に、ハイジの村のバラの時期に撮りました。うちのトイプードルも一緒です。
F1.4:背景が大きくぼける
開放のF1.4で撮ると、背景が大きくぼけます。私がこのレンズでいちばん好きなのが、このボケです。




F2.8:少し絞ると、ピントの合う範囲が広がる


F4:テーブルの料理も撮りやすい

F5.6:花も背景も写したいときに


下の2枚は、近い場所のピンクのバラを、F1.4とF5.6で撮ったものです。同じレンズでも、絞りで写り方がかなり変わります。


F8:一面の花を写す

使ってわかった良いところ
1. ボケがきれいで、発色がいい
このレンズで撮ると、ボケがきれいで、色もいい。私の印象的な写真がこのレンズに集まっているのは、そのためだと思います。
2. AFが遅いと感じたことはない
古いレンズなので、AFが遅いのではと心配する人もいると思います。私はX-T4で使ってきて、AFが遅いと感じたことはありません。
3. 約187gと小さい
約187g、長さ約50.4mmと小さいので、ボディに付けたままでも持ち出しやすいです。F1.4の明るいレンズとしては軽い部類です。
割り切りポイント
ピントを合わせるときに、少し音が鳴る
ピントを合わせるときに、少し「ギコギコ」と音が鳴ります。写真では気になりませんが、動画では音が入るかもしれません。私はこのレンズを写真専用にしていました。
防塵・防滴ではない
名前に「WR」が付く新しいレンズと違い、防塵・防滴の構造ではありません。雨の日に使うなら、濡らさないように気をつけたいところです。
晴れた日のF1.4は、シャッター速度が足りなくなることがある
晴れた日に開放のF1.4で撮ると、とても速いシャッター速度が必要になります。上の作例でも、犬の写真は1/8500秒、黄色いバラは1/16000秒でした。X-T4の機械式シャッターは1/8000秒までで、電子シャッターなら1/32000秒まで使えます(富士フイルム)。
X-M5の機械式シャッターは1/4000秒までです(富士フイルム)。晴れた日に開放で撮るなら、電子シャッターに切り替えるか、52mmのNDフィルターを付けると、明るすぎる写真になりにくくなります。
XF33mm F1.4・XF35mm F2との違い
同じくらいの画角の富士フイルムのレンズに、XF33mm F1.4 R LM WR(2021年発売)とXF35mm F2 R WRがあります。仕様を並べました。
| XF35mm F1.4 R | XF33mm F1.4 R LM WR | XF35mm F2 R WR | |
|---|---|---|---|
| 換算の画角 | 53mm相当 | 50mm相当 | 53mm相当 |
| 明るさ | F1.4 | F1.4 | F2 |
| 重さ | 約187g | 約360g | 約170g |
| 大きさ | 約65.0×50.4mm | 約67×73.5mm | 約60.0×45.9mm |
| 最短撮影距離 | 0.28m | 0.30m | 0.35m |
| 絞り羽根 | 7枚 | 9枚 | 9枚 |
| フィルター径 | 52mm | 58mm | 43mm |
| 防塵・防滴 | なし | あり | あり |
仕様は富士フイルムの公式ページ(XF35mm F1.4・XF33mm F1.4・XF35mm F2)によるものです。XF33mm F1.4は、富士フイルムが「高速・静音AF」とうたう新しいレンズで、発売時の希望小売価格は11万5,500円でした(デジカメ Watch)。XF35mm F2も「高速で静粛なオートフォーカス」とされています。
どれを選ぶ?
| こんな人 | おすすめ |
|---|---|
| 写真が中心で、ボケや色を楽しみたい | XF35mm F1.4 R(約187g) |
| 動画も撮る。F1.4のボケも欲しい | XF33mm F1.4 R LM WR(約360g・防塵防滴) |
| とにかく小さく軽く。雨でも使いたい | XF35mm F2 R WR(約170g・防塵防滴) |
私は写真にしか使わないので、XF35mm F1.4 Rで満足しています。動画も1本でこなしたいなら、静かなAFのXF33mm F1.4かXF35mm F2のほうが安心です。XF33mm F1.4は約2倍の重さになる点も比べておきたいところです。
今は富士フイルムのキャッシュバックの対象
富士フイルムの冬のキャッシュバック(対象の購入期間 2026年10月30日〜12月29日)で、XF35mm F1.4 Rは1万円、XF33mm F1.4は1万5,000円、XF35mm F2は5,000円が戻ってきます(富士フイルム・2026年11月3日時点)。応募の方法や注意点は、こちらにまとめています。
合わせるボディは?
私はX-T4で使ってきましたが、今から組み合わせるなら、小さく軽いX-M5がおすすめです。X-M5(約355g)に付けても、合わせて約542gです。X-T4と同じX-Trans CMOS 4センサーです。
GR IIIxを1年使って手放した私が、GRの代わりにすすめるのも、このX-M5とXF35mm F1.4 Rの組み合わせです。
よくある質問
動画にも使える?
使えますが、ピントを合わせるときの音が入るかもしれません。私は写真専用にしていました。動画も撮るなら、XF33mm F1.4かXF35mm F2も比べてみてください。
レンズに手ブレ補正はある?
レンズに手ブレ補正はありません。X-T4のようにボディ内に手ブレ補正があるカメラなら、組み合わせて使えます。X-M5はボディ内の手ブレ補正がない(動画は電子式の手ブレ補正)ので、暗い所ではシャッター速度に気をつけたいところです。
XF35mm F1.4の2代目(II)は出る?
2026年11月3日時点で、富士フイルムから2代目の発表はありません。同じF1.4の標準レンズの新しいものとしては、2021年にXF33mm F1.4 R LM WRが出ています。
フィルター径は?
52mmです。晴れた日にF1.4で撮るなら、NDフィルターがあると便利です。
ニコンに移った今は?
私はニコンのZ5IIに移りましたが、XF35mm F1.4 RとX-T4は今も残しています。ニコンでは、XF35mm F1.4に近い感覚でNIKKOR Z 40mm f/2を使っています。
まとめ:写真専用の「神レンズ」として、今も選ぶ価値がある
- ボケがきれいで、発色がいい。私の印象的な写真は、だいたいこのレンズ
- 約187gと小さく、AFが遅いと感じたことはない
- ピントを合わせるときに少し音が鳴るので、写真専用にするのがおすすめ
- 晴れた日のF1.4は、電子シャッターかNDフィルターを使う
- 動画も撮るならXF33mm F1.4、小ささと防塵防滴ならXF35mm F2
X-T4からZ5IIに乗り換えてわかったことは、こちらのレビューにまとめています。
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